2013年9月20日金曜日

現役大学生がMOOCを使ってみて1



知名度を増しつつあるが、まだまだマイナーなMOOC。

どのくらいマイナーかというとGoogleで「MOOC 感想」で検索すると、最初の数個はMOOCに関するものだが、それ以降は”MOON”が出てきてしまうくらいにマイナー。

MOOCと打つとスペルチェックで赤の波線が引かれてしまうくらいマイナー。

そんなMOOCの感想を書いている記事はちらほら見かけるが、その多くが社会人やライターによるもので意外にも現役大学生のものが少ない。
そこで現役大学生から見たMOOCについて書いてみる。


そもそもMOOCとは何ぞや?


Massive open online course (MOOC) は、
WEB上で無料で参加可能な大規模講義のことである。
Wikipediaより引用


まぁ「世界中の大学の授業が無料で受けられる」という認識で十分でしょう。
ただ、この世界中の大学というのがなかなかの大物揃いで、ハーバード大学、マサチューセッツ工科大学、スタンフォード大学といった誰もが知っている超エリート校が参加しています。東大の授業も今月の初めから始まりました。

ちなみにハーバード大学の年間の授業料は約38,000ドル、マサチューセッツ工科大学では約42,000ドルらしいです。現在のレートだと¥100/$1くらいですから年間授業料だけで400万円近くするわけです。日本だったら私立の医学部クラスの学費です。国立なら4年行ってもお釣りがきます。

そんな世界トップクラスの大学の授業が無料で受講できるのがMOOCです。
きっと誰もが超エリート校ではどんな授業が為されているんだろう思ったことが一度はあるでしょう。
そんな授業を現在では誰もが無料で受講することができるのです。使わない理由がないですね!


英語の授業で大変じゃないの?
MOOCに参加している大学は英語圏の大学が多いので当たり前ですが授業も英語です。
多くの人が「英語なんて出来ない」ということで受講する前に諦めてしまうかもしれません。

しかし、意外に思われるかもしれませんが英語力は対してなくても大丈夫です。
実際、私の英語力は
・センター試験の英語85%
・TOEIC 555 点
・外人に道を尋ねられた時、何と言ったらいいかわからなかったので" Come with me ! "と答える
くらいのレベルです。
TOEIC 550~が企業が新卒者に求めるスコアらしいので、私の英語力はずば抜けて良い訳ではありません。

英語が流暢でない私でも受講していられる理由は、
1. 英語の字幕がある
2. 授業なので口語であって文語でない
といったところでしょうか。
字幕があるため聞き取れなくても読めれば何とかなり、また口語なので大学入試で出てくるような意味の取りづらいものも出てきません。

ただし、専門用語はやはり難しいです。Weblioを使うと単語のレベルが出るのですが、レベル20超えが平然と出てきます(レベル10で大学院以上の水準、英検1級以上合格に覚えておきたい単語)。
このレベルの単語になってくるとTOIEC 990取っている人だろうが、英検1級取っている人だろうが知らないでしょうから、英語が出来る出来ないなんて関係ないでしょう。
この専門用語も回を重ねるごとに新しく覚えなければいけないものが少なくなっていくので、始め頑張ればなんとかなります。

ちなみに、数学者ガロアが落ちたことで有名なフランスのエコール・ポリテクニークの授業は全てフランス語で字幕もフランス語のみです。さすがフランスですね。


集中力は保つか?
講義ビデオは1~2時間通しであるわけではなく、1つ3~20分くらいのビデオ5〜10個くらいから成り立っています。そのため集中力がなくなってもキリの良い所で休みを入れることが出来ます。見ている途中で集中力が切れても、残り30分もあると続けるのが厳しいですが、残り3分だったら頑張れるのでは?

初めのうちはすべての動画を通しで見るのはなかなか大変でしょう。
字幕があるから聞き取れなくても大丈夫とはいえ、読むというのもなかなか疲れます。

その昔、ニュースで難聴者向けに手話で観光ガイドしてくれるスマホアプリが紹介されていて、文字を読むより手話を見たほうが楽と言っていました。ニュースを見た当時はどっちも目を使っているのだから疲労度に違いはないだろうと思っていましたが、英語字幕で授業を受けてみてその気持が理解出来ました。ものすごい疲れます。


最後まで続けられるか?
一般的にMOOCの修了率は1割以下と言われています。数値だけ見るとなかなか悲惨な結果ですね。

通常の大学なら授業料を払っているわけですから、その分は授業に出ようと思うかもしれませんが、MOOCは無料ですからいつ辞めてもお金がもったいないという感覚にはなりません。時間を無駄にしたと思うことはあるかもしれませんが。

また、いくら海外の有名大学の授業を修了したからといって、修了証明書はもらえますが大学の単位になるわけでもありません。授業によっては$30〜100払って受講して試験もパスすると、大学の単位として認めてもらったり、修了したことを履歴書にかけるものもありますがあくまで海外の話。日本では今月から東大の授業が始まったばかりで今後どうなっていくのかまだわかりません。

そして、なんだかんだ言って英語の授業というのは日本人にとって大変です。
個人的には2週間英語の授業に耐えられるかどうかがMOOCでの成功の鍵ではないかと思います。2週間耐えられれば一気に楽になります。出てくる専門用語も限られてきますし、ネイティブの英語を聞きながら英語字幕を読んでいるせいか、初めは全く聞き取れなかった英語がだんだんと聞き取れるようになってきます。
私はMOOCを利用し始めてまだ1ヶ月くらいですが、最近では字幕を読まなくても理解できるようになってきました。
マシンガントークをする先生のいってることを理解するのは難しいですが、たまに字幕にもUNKNOWNと出るので気にする必要はありません。ネイティブが聞き取れないものをノンネイティブである我々が聞き取れるはずがありません。

最初に取る授業は多少なりとも知識のある分野の授業をおすすめします。シラバスで予備知識なくても大丈夫と書いてあってもそれはネイティブにとっての話。
MOOCを利用し始めた頃、知識を増やすためと思って全く学習したことのない統計学の授業をとってみたのですが、出てくる単語の意味分からず、訳しても意味分からずで挫折しました。
すでに知っている分野でも海外ではこういう風に教えるのかと勉強になりますから受講してみて損はないです。


概要は軽く書いて肝心の授業内容や授業の質、日本の教育との違いを書こうと思っていたのですが、概要だけでものすごく長くなってしまいました。

続く
現役大学生がMOOCを使ってみて2
MOOCを利用し始めて1年が経過した

参考
企業が求めるTOEICスコア一覧
【MOOCs-1/3】一流大学の講義を無料受講できるMOOCsとは

注) 上記だと最近になって講義が公開されるようになった感じがしますが、実際はMITがOCWで2003年から講義ビデオをネット上に公開していたので、講義を公開すること自体は新しいことではありません。OCWとMOOCの違いは、OCWでは実際に大学で使った講義資料や講義ビデオをネット上に公開するだけだったのに対し、MOOCではそれらをさらに勉強しやすいように再編または始めから専用に撮り直して公開、議論するためのフォーラムを設置、宿題や試験を課し、最後には修了証明書を発行してくれることです。(私の認識では。間違っていたらごめんなさい。)